夏だし、福島にでも行こう。
小学校の修学旅行が会津若松というのは地元近辺ではよくある話だった。
当時、東京や京都といった定番のエリアでないことに肩を落としたが、歳をとるほどに良い旅先だったと納得する。
思い出せるのは断片的な場面に限るがそのどれもが鮮やかで、大脳にある有象無象と比べるとひときわ記憶の発色がいい。
暑くなると福島の緑を思い出す。
そんな訳で行ってみよう。夏だし、ね。
喜多方ラーメンを食べに
……というのは後付けで、実際のところ
「近所の喜多方ラーメン出してる店がつぶれたから本物食べに行こ」
という友人の一声で、かなり適当に日帰り旅行の予定がたった。
11時ごろに出発し、到着が13時半ごろ。
めっちゃお昼時。めっちゃピーク。
炎天下で半ばキレつつ記名し、近所のペットショップで時間をつぶす。
結構広めなペットショップではしゃぎ過ぎ、気付くと20分くらい経っていた。
(えぇ…?さすがに呼ばれてない??)
と慌てて戻ると、やっぱり呼ばれてた。
普通なら並び直してもらうけどと前置きがありつつも、ご厚意でそのまま通してくれる。
そんな時代と逆行する人情特盛のラーメン屋。
それが来夢(らいむ)!!
“当店人気No.1”と大々的にアピールされた「来夢名物とろける喜多方チャーシュー麺」を注文。
到着をウッキウキで待つこと十数分。
着丼!!!
完全に期待していた通りの丼顔(どんがん:ラーメンを上から見た図)で、ラーメンジャンキーの友人も思わずニッコリ。
普段家系や二郎系ばかり食べているのであっさりした系統は久しぶりだったが、平打ちに近い縮れ麺に蓮と見紛うチャーシューは食べ応え1億点で、食後は涅槃のポーズ待ったなしだった。
食べ終わり車に戻る際
「らーめんってこういうことよな……」
と、遠い目をした友人を僕は忘れない。
駅でうろうろ
行きの車内ではあちこち巡る計画を立てていたが、ラーメンを食べたらどうでも良くなった。
実際目的の9割はラーメンだったので全然いいんだけども。
たまたまラーメン屋が会津若松駅の近くだったこともあり、ひとまずお土産でも見に行くかと重い腰を上げる。
駅舎は大きくお城を模した立派な造りをしていて、お土産屋さんもしっかりお土産屋さんしてる。
旅行感の大半はお土産屋さんにあると思う。異論は認める。
トイレに行こうと外を歩くとこんな看板を発見。
駅の近くに鶴ヶ城や武家屋敷などの観光スポットがまとまっているため、レンタサイクルで各所を巡れるようになっていた。
気温さえ穏やかであればうっかり借りてたかも。
いざ五色沼
この時点でまだ時刻は14時半ごろ。
さすがにもう少しうろうろするかということで、修学旅行でも訪れた五色沼を目指すことに。
トイレを我慢し歯を食いしばる友人、三半規管激強ニキも真っ青なWinding Road…
幾多の困難を乗り越え憔悴気味にたどり着いたのは
_人人人人人_
> 桧原湖 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
五色沼でも、かの有名な猪苗代湖でもなく、桧原湖。
どこ……?
しかし!なんだかよく分からないけどやけに楽しい!
妙なテンションで車を降り、散策することにした。
足ぶみボートの文字を見て脊髄反射でアヒルを探したが、冷静に考えてこんな暑い日にボートはヤバい。
湖の真ん中で熱中症になるヴィジョンが浮かんだため、とり急ぎ見なかったことにした。
モーターボートをチャーターする家族を横目に、桟橋の方へ歩いてみる。
ナイスビューを拝みちょっとだけ元気を取り戻したので、近くに建ち並ぶお土産屋さんでアイスを食べたりした。
いざ五色沼(まじ)
お土産屋さんの店主に道を訊き、今度こそ五色沼を目指す。
走り出して数分
「ここが最高の絶景ポイント お気軽にどうぞ」
と、自信たっぷりな看板が建っていたため、ほんまかおう受けて立ったろやないかいぐらいの気持ちで停車。
そこから撮った写真がこちら。
ちゃんと絶景でしたわ。参った参った。
ここに写る山は日本百名山にも選ばれた、福島のアイコンとも言える磐梯山。
山肌が露出した部分は噴火の痕で、活火山であることを伝え続けている。
とかそんな感じのことが事細かに展示してありそうな「磐梯山噴火記念館」がすぐそこにあったのだが、お金がかかるならいいわと友人に一蹴された。
撮るだけ撮ったら車に乗り込み再度五色沼を目指す。
複数箇所からアクセスできるらしく、多少迷いながら駐車場を見つけた。
案内板の横の道から毘沙門沼に向かうが、サンダルで来たことを後悔するレベルのしっかりした山道に驚く。
デスクワークで角の取れた身体にはなかなか厳しい道のりだった。
険しさをよく表した写真を3枚ピックアップしたので、ご覧いただきたい。
歩き始めて10分、(あれ、これ天竺向かってんだっけ??)と錯覚し始めたころ、毘沙門沼が目に入る。
写真で見返すとありきたりな画ではあるが、ここまでの苦労もありその場に立って見る感動は一入だった。
もっと沼っぽい写真はこちら。
地図で見ると分かりやすいが五色沼は複数の沼の総称らしい。
本来ならば全沼巡って写真に収めたいところだったが、何せ山道。
沼同士が2キロほど離れている箇所もあり、心の弱い一行は静かに引き返した。
日も暮れるしさ。ね。
帰り道
帰り道、ラーメン武闘派の我々はさらに食べる。
食べながら振り返ってみたが、良い一日だった。
思えばラーメンを食べて、お土産を買って、ちょっと歩いて沼を見ただけの旅だったが、どの時間ももうすでに“楽しかった”の引き出しに入っている。
あっという間の一日だったが、また数年後に思い出しても、福島の記憶はやはり鮮やかな色を帯びているに違いない。
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